心に浮かび、かつ消えゆくよしなしごとが、永遠に消えてしまわないように、そこはかとなく書きつけてみようと思います。

2009年6月19日金曜日

clinical communication

気づいたらもう6月半ばすぎ。宮崎は梅雨入りしてからめっきりまとまった雨が降りませぬ。

それにしても最後に日記を書いたのがインドネシアにいた2月。あれからはや4ヶ月の月日が流れたのかと思うと本当にびっくりです。

無事2年生に進学して、今年は部活も勉強も去年よりは楽にこなせるだろうと思っていましたが、ふたを開けてみると音楽祭での和太鼓のステージが終わった先週の土曜日までは本当にぎりぎりの毎日でした汗。

ラグビーではポジションがバックスからフォワードに変わり、目下80kgを目指して増量中です。

これから少しは時間と心に余裕が出てくるはずなので、少しずつ、時間を作って物事を考えていこうと思っています。


つい数日前にイギリスのバーミンガム大学でClinical Communication を教えていらっしゃるSkelton先生という方が来宮され、僕たち2年生の有志むけに診察の場を模したロールプレイを中心とした授業を用意してくださいました。

個人的にはコミュニケーションが大きな課題だと思っているので、ふむふむなるほどー、と思いながら授業に参加していたのですが、その中で教わった基本的な診療の流れをここに書き留めておこうと思います。

診療に限らずちょっとしたミーティングやディスカッションでも利用できそうだなぁとも思いました。

ポイントは4つ。

順に、
1. ask open questions
2. checking understanding
3. summarising
4. negotiating
です。

それぞれについて簡単に説明すると、

1.ask open questions
closed questions つまり「いつから調子が悪いのですか」などの答えが限定されてしまう質問ではなく、「どうなさいました?どのようにお考えですか?」などの患者さんがなるべく多くのことを話せる質問を選んで、そこから必要な情報を引き出す努力をするということだそうです。なるほど。

2. checking understanding
医師は自分の説明が患者さんにきちんと伝わったと思い込みがちであり、患者さんは分かったつもりになりがちです。したがって、不安があれば理解度をそのつど確認することが大事になってきます。


3. summarising
患者さんの言ったことをまとめたうえでリピートすることで、患者さんの言っていることをこちらがしっかり聞いていることを示します。自分の中でしっかりとまとめることで、自分にとっても理解の深化につながります。うん、大事。

4. Negotiating
診断を付けた上でどのような治療方針をとるか。これは患者さんと相談した上で決めるべきであるといいます。例えば、What would you like to do? などと聞くことをとおして。この部分の意識は日本の医師には非常に少ないと思います。以前ウガンダでボランティアをしているときに、同僚の医師は自分ではっきりとした治療方針は示さずに、患者さんに「どうしたいの?」と常に聞いていて、自分の感覚では医者らしくないなぁ、それでいいんだろうか?と思っていましたが、今思えばこれが患者中心の医療の形なのかなとも思います。


とこんな感じでした。診療の場面に限らず、ちょっと使えそうじゃないですか?当たり前のことではあるのかもしれないけど、何かの機会に利用してみたいなーと思える、そんな four points lesson でした。

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