心に浮かび、かつ消えゆくよしなしごとが、永遠に消えてしまわないように、そこはかとなく書きつけてみようと思います。

2010年9月5日日曜日

失われる命

こうのとりのゆりかご(通称:赤ちゃんポスト)を日本で初めて開設した熊本・慈恵病院の蓮田先生が来宮し、講演会があった。

その中で知った事実。それは日本で年間に24万人もの赤ん坊が人工妊娠中絶によりその命を絶たれているということ。出産100件当たりで22件、実に20%もの命が光をみることなく失われていることになる(2008年データ)。

国際保健の世界では日本の乳幼児死亡率の低さばかりがスポットライトを浴びるが、この人工妊娠中絶率の高さは完全に見過ごされている。

世界で失われている幼い命と比較しても、この日本の中絶率の高さは看過できないのではないか。そう思い調べてみた。

Lancetに発表された米ワシントン大学の調査によると世界で失われている5歳未満の命は年間700万人だという。このほとんどが途上国における死亡だとして、世界にはおおよそ150の途上国と言われる国があるから、1国あたりの単純平均を求めると、4.7万人の5歳未満の命が失われていることになる(かなり乱暴だが…)。

途上国(1カ国)で年間に失われる5歳未満の命が4.7万人…
日本で年間に失われる胎児の命が          24万人…

マザーテレサが日本の人工妊娠中絶の多さに驚愕し、「日本は心の貧しい国ですね」と言った、その気持ちが分かった気がした。

自分の住む国の現状について、少し足元から見直した方がいいのかもしれない。
「愛の反対は憎しみではなく無関心である…」というマザーの言葉を胸に…

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