心に浮かび、かつ消えゆくよしなしごとが、永遠に消えてしまわないように、そこはかとなく書きつけてみようと思います。

2010年9月2日木曜日

職人技(しょくにんわざ)

今日、久々に晴れて時間もあったので、ここのところ不調だったバイクを行きつけのバイク屋さんに連れて行った。

「ちょっと最近ブレーキの調子が悪いんです。」そう一言告げると、おやっさんはわき目も振らずバイクに歩み寄り、そしてピンポイントで問題となっている部位を探り当てる。

いつものことながら、鮮やかな職人技にただただ見とれていた。

なるべく少ない情報から患者さんの状態を論理的に推測して、疾患の治療にあたる。レントゲンも、CTも使わず、聴診器だけで、心臓疾患をみごとに言い当てる熟練医。

そんなイメージが自然と浮かんできて、おやっさんと重なった。

おやっさんがバイクの命を扱う職人なら、医師は人の命を扱う職人である。違いは、バイクは自分の悪いところをしゃべってはくれないが、患者さんは思いのたけを伝えてくれるところ。

患者さんの声に耳を傾けつつ、熟練の技と知識で、「機械」に頼らない(頼り過ぎない)医師になりたいと思っている。そうすれば、きっと日本の僻地でも、途上国でもどこに行っても通用する医師になれるのではないだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿