心に浮かび、かつ消えゆくよしなしごとが、永遠に消えてしまわないように、そこはかとなく書きつけてみようと思います。

2009年1月21日水曜日

差し入れ

今日、部活の同期10人で数日後にテストを控える先輩に「差し入れ」に行ってきました。

体育会系の部活に入っていると、理不尽な伝統だったり、羽目を外しすぎる飲み会だったり、厳しい上下関係だったりに辟易することも多々ありますが、この「差し入れ」の伝統はなかなか気に入っています。

今から半年ほど前、初めての大きなテストを翌日に控えたその夜に、突然、部活の先輩からメールが来ました。

「今どこにいる?」

なんでそんなこと聞くんだろう、まさかこれから飲み会とかじゃないよなぁ!?などと思いながら、家にいる、と返信をすると今度は電話がかかってきました。

「今、Soの家の近くにいるけん、ちょっと遊びに行くわー。」

いやいや、明日試験なんだから勘弁してよー、と思っていると、まもなく玄関のチャイムが鳴りました。

少し憂鬱な心持でドアを開けると、そこには2年から4年までの先輩が5,6人。ちょっと酔っぱらっているようです。

「ちょっとあがっていい?」

言うなり、ぞくぞくと部屋に入ってきました。ほんと、何で突然、と思っていると、先輩の一人が、

「1年生、あしたから試験やんな?今激励に皆のいえまわってるんよ。」

あ、そういうこと!それにしてもみんなのところ回るってすごいな…

「○○と××はファミレスで一緒に勉強してるらしいから、一番最後に行く予定だよ。」

なんと、ファミレスにまで行っちゃうんですか。なんと徹底していること。一通り世間話を終え、テスト勉強の進捗を聞き終えると、

「これ皆からの差し入れだから、試験頑張りっ!」

渡されたビニール袋には、チョコレートやコーヒー、カップラーメンなど追い詰められ疲れている試験直前にとっても嬉しいちょっとした食品たちが詰め込まれていたのです。

特に長居するでもなく、差し入れを渡すと先輩達は次なる目的地へとすーっと消えていったのでした。

最初にメールをもらった時に、えーっと思っていた自分はすっかりどこかに行ってしまい、翌日のテストに向けてなんだか力がみなぎってきました。いいなぁ、これ。ちゃんとお返ししなくちゃな。


そんなわけで、この「差し入れ」のお返しを先輩にする機会をずうーっと待っていたわけです。

一人ひとり何が好きかなど考えながら買い出しをし、皆で袋に仕分けして、先輩の居場所をメールで確認。自宅にいる人もいれば、学校の図書館や友達の家で勉強している人もいました。

皆、必死で勉強している姿に、自分たちも来年・再来年は試験で苦労するんだろうなぁと思いつつ、差し入れを受け取った時の先輩達のてれたような笑顔にちょっぴり心が温かくなったのでした。

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